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2008年 08月 14日
夏休みに、このブログ開設前に連載されていた分を改めて読み直して、感想をメモッておこうと思います。←という目標を立てて、ようやく1話の感想を書きました。
という訳で、『さよなら絶望先生』第1話「さよなら絶望先生」の感想です。前半部分、12頁までをどうぞ~。 とにかく、私の嫁である愛ちゃんが第1話から出ているのが分かって幸せです。 以下、単行本を元にした感想ですが、折に触れて連載時の雑誌も参照します。(もっとも、今は避難中なので、当時のマガジン(05年22・23合併号)が手元にないのですが) 連載時の第1話は、マガメガの『さよなら絶望先生』のコンテンツで読むことができます。雑誌では巻頭カラーでした。ただし雑誌の表紙は上戸彩さん。絶望先生が右下にいます。 ◎第1話のタイトル◎ 「さよなら絶望先生」 です。第2話「帰ってきた絶望先生」と併せて『ドラえもん』の中に含まれている話「さようならドラえもん」が元ネタだという話がありますが、まだ得心いかないので保留しておきます。 他の説(?)は、元ネタwikiさんの第1話コメント部分に網羅されています。これは目を通す価値があると思います。 1話『さよなら絶望先生』 http://wiki.kumetan.net/index.php?1%E8%A9%B1%E3%80%8E%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%AA%E3%82%89%E7%B5%B6%E6%9C%9B%E5%85%88%E7%94%9F%E3%80%8F ◎第1話のテーマ◎ 特にまだテーマはなく、ネガティブな主人公とポジティブなヒロインの紹介、舞台設定の紹介が主であるように思えます。 ◎第1話の「くめ単」◎ ・ぎゅう 7頁1コマ目 絶望先生の首にかかった縄が締まる様子。 ・ずもーん 12頁6コマ目 日本一の富士山→ヤフーBB山が威容を誇る様子。 ◎第1話の萌え◎ ○全体○ ・ヒロインと主人公の衝撃的な出会いが丹念に描かれています。(単行本だと、3頁から15頁の大部分まで) ・後の巻に出てくるキャラが、実は第1話からコマの隅に登場しています。 ・カラーページが息をのむほど美しいです。マガジン本誌で見てもそうですし、ネット上にある公式に第1話を読めるページで見てもそう。 --○3頁○------------- ○3頁 1コマ目 スタンダールの名言ですが、たいていの名言集に載っている割に、その出典が見つかりません。どの本の何ページにあるのか、はたまた書簡集にあるのか……フランス語の原文は調べがついているので、『絶望辞典』に載せようと思います。 コマに桜の花びらが乱舞していますが、これは『さよなら絶望先生』全体を貫いている特徴となっています。春には桜、秋には紅葉やイチョウの葉、冬には雪が(そして節分には豆が)ページのあちこちに舞っています。 桜の枝に見られるような複雑な模様も、『さよなら絶望先生』全体を貫いている特徴となっています。後の回で、この模様の中に多くの隠れキャラがこっそり登場することになります。 ○3頁 全身絵・2コマ目 ラヴリィな可符香ちゃんに萌えた! 春風で桜の花びらがちらほらし、スカーフもめくれています。この頃は、まだスカートはぴらりんとめくれていませんでした。 「私の心は希望に満ちあふれていました」ここは覚えておきたいところ。後に似たセリフが出てきます。→13頁4コマ目 ○3頁 3コマ目 可符香ちゃんの歩き方に、「改蔵」のアルミちゃんの面影を感じ取りました。 で、その太い縄と黒い影は? --○4・5頁○------------- 見開きの出会いシーン。首吊り中の人に出会うなんて、めったにある経験ではありません。何度も書きますが、美しいカラーページでこの出会いはまことに衝撃的です。連載時のマガジンでもあおり文句がたくさんついていました。 単行本で見ると、逆にその場面の静寂さが際だって見えます。擬音一つ、漫符一つない、時が止まったような世界。その世界の先がどうなるのか誰にも分かりません。5頁の道の果てがぼかされているのと同じように…… 4頁の板塀・電信柱、5頁の椅子など、レトロさを感じさせるモノがそこここに配置されています。 --○6頁○------------- 単行本での追加頁。切り絵風の扉絵で、各回のサブタイトルがカルタ風につけられています。 本編の可符香ちゃんは首吊り中の男性を見てびっくりしたようですが、この扉絵の中の可符香ちゃんはどうも違うようです。 --○7頁○------------- ○7頁 1コマ目 まことにレアな、縦線の入った可符香ちゃんの表情。あんまりレアなので、アニメの設定資料集にもしっかり採用されています。 このコマのような、やや下から見上げるような視線も、『さよなら絶望先生』で多用されています。 ○7頁 2コマ目 死にかけている人を助けようと行動して逆にその人を死の淵に追いやる、という設定は3話でも出てきます。可符香ちゃんの業によるもの(悪気はない)なのか、それとも故意なのかは定かではありません。 逆に言うと、可符香ちゃんの手によって2度も心底死の恐怖を味わう羽目になった絶望先生は、これで本当に死ぬ気がなくなったと言えるかも知れません。 あと、「いけません」というセリフで可符香ちゃんの口振りが明らかに。「ダメッ!」でも「何してんの!」でもない、「いけません」。誰に対しても基本的に丁寧語を使うキャラとなりました。 とまあ、照れ隠しにこんな文を書き連ねてますが、ぶっちゃけ、可符香ちゃんの脇腹やら太腿に視線が釘付けでした。(望ちゃんのスネにも) すみません。それにしても、ほっそりした太腿だなぁ。 ○7頁 3コマ目 締まってる、締まってる! 第八集巻末のセルフアニメでも締まってました。 ○7頁 4コマ目 ああ、ますます締まってる! 望ちゃん、たまらずこの世の物と思えない声を上げます。 足をじたばたばたさせるのが可愛い。 --○8頁○------------- ○8頁 1・2コマ目 擬音の「ぶちっ」→「どさっ」の対比が興味深いです。軽めの音なので白抜きの「ぶちっ」→重めの音なので「どさっ」となっているのか、などと考えてしまいます。 2コマ目、望ちゃんの喉に縄が最大限に食い込んでいます。縄さえ隠せば、可符香ちゃんが望ちゃんを押し倒した……風には見えませんかね。 ○8頁 3コマ目 可符香ちゃんの表情に注目。人助けをしようとして必死だったはずなのに、「あれ?」とでも言いそうな、何とも言えず微妙な表情をしています。後の回のダークな可符香ちゃんに通じるものが何かあるように思います。 一方、望ちゃんは喉に手を当てています。首吊りをしたのに、意識を失わずにすんだようです。 ○8頁 4コマ目 望ちゃん、咳込んでいます。喉をつぶさずにすんだようです。 ○8頁 5コマ目 ちゃんとした初セリフで、望ちゃんはいきなり目に涙を浮かべています。初期の望ちゃんは、ちょっとしたきっかけですぐ泣きます。「源氏物語」に出てくる光源氏みたいですな。源氏も初めはすぐに泣く弱っちい男でした。 「死んだらどーする」で、自殺がただのポーズで本当は死ぬ気などなかったこととか、心の底には強い生への執着があること、これから度々出てくる死にたがりが、ただ可哀相がられたくて人の気を引いているだけであることなど、さまざまなことがばれてしまいました。 --○9頁○------------- ○9頁 1~3コマ目 前ページラストのコマで露呈した矛盾に二人とも気付きました。 ○9頁 4コマ目以降 以下、望ちゃんは必死に死にたがりをアピールします。しかし、人の心のスキマに入り込むプロ?である可符香ちゃんは真相をお見通しのようです。 ○9頁 6コマ目 塀に「桜 折りマス G.W.」(「マス」は原作では□+/)と貼り紙があります。アメリカの初代大統領であるジョージ=ワシントン(George Washington,1732-1799)の幼時のエピソードを下敷きにしています。大切にされていた桜の枝を折っってしまったが、それを正直に話したところ、正直者だと褒められた、というものです。 これに味を占めて(?)、この世界では桜の枝を折って小遣い稼ぎをすることにしたのかな? ○9頁 7・8コマ目 可符香ちゃんが、自分の世界に入ると人の話を聞かなくなるタイプだということが分かります。望ちゃん、他のコになら可哀相がられて同情してもらえたのかもしれませんが、なにぶん相手が悪かった。 可符香ちゃんの手を組んでいるポーズに注目。次頁のポーズとの対比が素晴らしいですし、手を組むポーズは今後何度も出てきます。前作の「改蔵」でも「あざといポーズ」としてネタになっていました。 --○10頁○------------- ○10頁 全身絵・1コマ目 全身絵と1コマ目のアップの組み合わせは、久米田先生の漫画に最頻出の表現技法です。ロング→アップという組み合わせで、アップの表情を印象的に魅せる技でしょうか。(もっとも、久米田先生ご本人は各種のインタビューで繰り返し「スペースの都合でやむなく」こうした描き方をしている旨繰り返して述べておられます。) 光が当たっているところがカケアミになっているのも、私は久米田先生の漫画で初めて見ました。 前頁8コマ目(望ちゃんから見て後ろ向きに手を組んでいる)→10頁全身絵・1コマ目(望ちゃんの方に振り返って両手を拡げる)という対比が見事で、もう可符香ちゃんに激萌えしてしまいます。単に両手を左右に拡げるだけでなくて、手のひらを目一杯開いているのが彼女らしいなぁ。 1コマ目の「こんな素晴らしい春の日に 自ら命を絶とうなんて人いるわけありません!」は、後に可符香ちゃん自身によって言及されます。→13頁5コマ目 ○10頁 2コマ目 ここから可符香ちゃんの脳内妄想エンジンに火がつきました(望ちゃんも呆然と見ています)。ただし、あっちの世界に行きっ放しではなく、4コマ目でこちらの世界に半分戻ってきています。 塀に開いている節穴の下に「のぞき禁ず」と注意書きが。よっぽどいいものが見えるのか、はたまた最近の都市伝説のように、穴に目を近づけるとドライバーが突き出されてくるのか……いずれにしても、覗き穴は、危険だと分かっていればいるほど、つい覗いてしまいたくなります。 ○10頁 2・3コマ目 いかにもヨーロッパの詩人が春を謳う詩に登場しそうなセリフです。ぺらぺらと手持ちの詩集をめくってみたのですが、元ネタに該当しそうなものはなし。あるいは、スピリチュアル関連の本にあるのかな? ○10頁 4コマ目 久米田先生は、頻繁に「ヴ」の表記を使います。「改蔵」を読んでいると、元々の綴りが“B”であるものにも「ヴ」を当てていらっしゃることがあります。 「ガヴリエル」は、キリスト教世界の「大天使ガブリエル」を指しているものと思われます。英名だと“Archangel Gabriel”。「いーや、旧約聖書で使われたヘブライ語ではガヴリエルが近い」などと言うべからず。ヘブライ語の該当語句を無理に仮名に直すと「ガヴリーエール」とでもなりましょうか。(詳しくは、Biblical Hebrewの入門書か学習サイトをどうぞ) 可符香ちゃんは後に様々な宗教ネタに絡んできますが、まずはメジャーなキリスト教関連から出発したようです。 ○10頁 5コマ目 桜の木に名前を付けていた可符香ちゃん。前のコマでいきなりその名前を他人に披露し、このコマで自分が名付けたと謎解きをする……故・桂枝雀師匠の言う「緊張と緩和」理論の簡潔な見本となっています。 (「緊張と緩和」理論:他人の精神を緊張させ、その後緊張を緩和することで、そこに笑いや精神の動きが生まれるという趣旨の理論) --○11頁○------------- ○11頁 1~5コマ目 可符香ちゃんの指先に見とれます。くるくる変化して楽しい。 ○11頁 1コマ目 コマ中央のわずか右側にごく控えめな光源が見えます。これでこの場面に桜の花が咲き誇っている様子が立体的に浮かび上がるようになっているんですね。 ○11頁 2コマ目 「今」やはり可符香ちゃんは半分あっちの世界に行っているようです。風が吹いているようで、望ちゃんの髪が下の3~5コマ目と異なっています。 ○11頁 3コマ目 キリスト教の世界から、いきなり日本史やムーや1950年代映画の世界にワープしました。共通点は、「桃色」の下が漢字三文字ってことだけ。 ○11頁 4コマ目 可符香ちゃんの言う「自由人たちの宝箱」(=くずかご)ですが、この漫画では「自由人」=「ホームレス」です。 このように、いろいろな物に名前をつけるのは、望ちゃんの言うようにモンゴメリ(ー)の『赤毛のアン』のヒロインであるアンちゃんが得意とするところです。 このコマと、第九話117頁8コマ目で智恵先生が出席を採るシーン「赤木さん」「はい」、第10話138頁3コマ目で、幼い可符香ちゃんらしきコに向かって保育園(か幼稚園)の先生が「杏ちゃん」と呼びかけていることから、可符香ちゃんの本名を「赤木 杏」さんだとする考えがあります。 あと、くずかごにマガジンが捨ててあります。一方、サンデーは2話28頁1コマ目で職員室の行事予定ボードに発売日がチェックされています。3話42頁3コマ目でようやくで職員室のボードにマガジンの発売日がチェックされるに至ります。3話でマガジンがこの漫画の世界で認知されたのかな? ○11頁 5・6コマ目 可符香ちゃんの名付け儀式が望ちゃんにも及ぶようです。 --○12頁○------------- ○12頁 1コマ目 「若社長」にぶらさがっていたから「係長」ですか……すごいセンスです。2コマ目で望ちゃんもショックを受けています。 可符香ちゃんの後ろ髪が、ハサミムシみたいで可愛い。 ○12頁 3コマ目 このコマについては別記事にしましたので、そちらをどうぞ~。 『さよなら絶望先生』第一集12頁3コマ目背景の塀に貼ってあるポスターについて http://nyontaka.exblog.jp/8337104/ このポスター、マガジンに掲載されているページを見てもやはり小さくて読みにくかったです。 ○12頁 4コマ目 このコマの望ちゃんは、この頁で唯一顔に縦線が入っていません。(汗はあります) 今度は望ちゃんの妄想エンジンに火がつきます。このコマに書いてあることは事実なんですが、どんどん妄想が加速していき、とんでもない推論を重ねてあり得ない帰結を導き出してしまうのは、ヒーロー・ヒロインとも良い勝負をしています。 命名権【ネーミングライツ】の根底には、「名称露出の機会が増えれば、宣伝効果を見込むことができる」という前提思想があるように思われます。しかしながら、この前提が今では崩れつつあるように思われます。昨今、名称を露出すればするほど逆宣伝となることもあるやもしれません。 「ヤフーBBスタジアム」は、元は「グリーンスタジアム神戸」と呼ばれていました。今は「スカイマークスタジアム」でいいのかな? 「味の素スタジアム」は、元は「東京スタジアム」と呼ばれていました(東京と名が付いていますが調布市にあるります)。 ○12頁 5コマ目 望ちゃんの「そのうち……」で妄想が始まりました。 ・ライブドア島:元IT企業だった「ライブドア」。勝手に盛り上がって勝手に自滅した企業という感があります。 ・楽天港:現IT企業の「楽天」。楽天ネタは第2話でも出てきます。 ・マイクロソフト川:あの「マイクロソフト」です。 ・ドコモ岳:「NTTDocomo」ですね。そのCMでのマスコットキャラが「ドコモダケ」です。 ・google山:サーチエンジンで有名な「Google」。このブログにいらっしゃる方の5分の2~半数近くはGoogleさん経由でいらしてます。そういう意味では、まことにお世話になってます。 このコマの地図上のあちこちに地図記号が見られます。 ○12頁 6コマ目 「ヤフーBB山」で「ヤッ…フー」に大笑いしました。 富士山は公共の物ではなく、一法人(神社本庁だったかな)の所有する不動産だという判決をどこかで目にした覚えがあります。なので、可能性がゼロに近いでしょうが、このコマで望ちゃんが憂慮している事態は起こり得るかもしれませんね。 ○12頁 7コマ目 割とスケールの大きな妄想に対して、いきなり50円というささやかな現実を突きつける可符香ちゃんに笑いました。
by herolynQ
| 2008-08-14 01:20
| 「さよなら絶望先生」の感想
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