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2008年 04月 19日
コメントで教えていただいて、昼間買わなかった『このアニメがすごい!2008』(宝島社、500円)を買ってきました。確かに『絶望先生』という活字が表紙にあります。これを見落とすなんて、私はいったい…… 以下、絶望先生に関する記事やコメントが多数含まれているので、順を追って紹介していこうと思います。 P.S. 88頁に、 『オトナアニメ』の「次号は5月予定」とさらっと書いてありました。 ◎このアニメがすごい大賞2008 BEST50◎ さて、いきなりびびったのが、4ページの「このアニメがすごい大賞2008 BEST50」。なんと、 『さよなら絶望先生』が327点を獲得して第4位に入っているではありませんか! ただ、このランキングがかなり特徴のあるもののように思えるので、14位まで一覧にして紹介します。 ========== 第1位 らき☆すた 465点 第2位 天元突破グレンラガン 419点 第3位 電脳コイル 344点 第4位 さよなら絶望先生 327点 第5位 ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序 313点 第6位 おおきく振りかぶって 281点 第7位 もやしもん 262点 第8位 ひぐらしのなく頃に解 244点 第9位 CLANNAD 232点 第10位 みなみけ 231点 第11位 School Days 173点 第12位 機動戦士ガンダム00 172点 第13位 ゲゲゲの鬼太郎 167点 第14位 ハヤテのごとく! 162点 (以下略:第26位ひだまりスケッチ81点、第28位ef - a tale of memories.74点、第44位シグルイ37点など) ========== いったいどういう集計をしたらこんな順位になるのか? 5頁に書いてありました。 ========== ◎「あの人に聞く」(21人、52ページ)、「わたしのBEST5」(56人、74ページ)、「あの雑誌に聞く」(8誌、90ページ)で選出されたベスト5については、1位=10点、2位=9点、3位=8点、4位=7点、5位=6点として加算した。 ◎秋葉原・池袋街頭にて行ったアンケート(90ページ)の結果は、1票3点として加算した。◎リサーチ会社(マクロミル社)に依頼した「毎週アニメを3本以上視聴する男女」に行なったアンケート(92ページ)については1位=5点、2位=4点、3位=3点、4位=2点、5位=1点として加算した。 ◎2007年1月~12月に放映開始、劇場公開、OVAシリーズ(第1巻が発売)から、編集部でノミネート作品を選定、大賞作品を決定している(118ページ)。 ========== かなりよくアニメを観る層の意見が、なんのしがらみもなく(あるいは少なく)反映された順位、ということになるのでしょうか。「もやしもん」はともかく、「おお振り」や「ガンダム00」より順位が上というのは……アニメ雑誌で毎号表紙を飾っていた作品の数々や、第二回声優アワードで神谷浩史さまが「助演男優賞」を受賞されたことを思い起こすと、いろいろ考えさせられる結果でした。 以下、記事ごとに、絶望先生が載っている箇所を紹介していきます。 ◎作品紹介◎ まず、14・15頁で、上記のランキング4位に入賞した『さよなら絶望先生』が作品紹介されています。記事の筆者は鈴木ドイツさん。ごく普通の紹介のようですが、鈴木さんは「久米田作品は基本的にネタギャグ」と認識しているようです。ここから、 ========== 「(略)久米田作品のキャラはネタ同様濃く、独り立ちしているのだが、それを上回るネタの濃さと量のため、キャラがかすんでしまうのだ。つまりキャラは、ネタをいうだけ、演じるだけの人になってしまう(メインキャラをはじめとしたキャラ名からしてネタなのだから)。 そのため、読んでいる間はあれほどおもしろいて思っていた久米田作品は、いったん本を置いてしまうと、キャラが残らない、よみがえってこない、なんてことすらあった。 (略) ところがアニメ『さよなら絶望先生』は、これらの懸念(久米田作品をアニメ化した際の不安点:引用者註)を完全にひっくり返した。ネタギャグ作品を、ハーレム萌えものに物質変換してしまったのだ。これが的を突いた。」 ========== と論を進めておられます。このあたりは、たしかにこういう読み方もアリアリかと思いますが、私としては違う意見を持っています。 そもそも、「いったん本を置いてしまうと、キャラが残らない、よみがえってこない、なんてことすらあった」という箇所からして、信じられないというか、それはないだろう、というのが率直な実感です。私もつたないながらこんなブログで毎週ネタを追及していますから(最近はさぼってましたが)、久米田作品でネタが大事なのは少しは身に沁みて分かっていると思います。でも、読後に「キャラが残らない」とか「よみがえってこない」などということはないんですな。それどころか、時々キャラが登場した夢を見るくらいは頭に残ります。つまり、プロのライターさんに対して失礼な言い草で申し訳ないのですが、それはキャラが残らないのではなくて、ただ単に読みが浅いだけと違うんか、という感想をこの箇所に抱きました。 ですから、「ネタギャグ作品を、ハーレム萌えものに物質変換してしまった」というより、もともとハーレム萌え要素があったところに、アニメ化で優れた声と時の流れ(演出)を獲得する事により、その要素が視聴者に存分に伝わった」というあたりが的を射ているように思います。(せっかく記事を書いて下さっているのに突っかかるようで重ねて申し訳なく思いますが、この機会にちょっと思うところを書かせていただきました。鈴木さんの擁護をすると、おそらくは鈴木さんにとって絶望先生はあまり魅力的ではないのかもしれませんね(後で高い評価をされていますが))。私の経験ですと、つまらない漫画は読んでもすぐ内容を忘れますから。) 25頁では、ランキング総評をその鈴木ドイツさんが書いておられます。その中で「3位『絶望先生』とあるのは、冒頭のランキングだと4位ですね。これは他の作品の順位もあわせて冒頭のランキングと違っていることから考えると、鈴木さんが原稿を書いておられる時点ではまだランキングそのものが流動的だったことが窺えます。 ◎このキャラクターがすごい!2008◎ 32頁、冒頭に糸色望先生が入っています。コメントでは、神谷浩史さまの奮闘ぶりを讃えるものが2つありました。 ◎このセリフがすごい!2008◎ 36頁、これも冒頭に「絶望した!」と大きく掲載されています。コメントで「ついつい使ってしまう」(グラビアアイドル)とありましたが、いったにどなたかしらん? ◎アニメ先物買い! このアニメもすごい!2008◎ 48頁の2番目に『俗・さよなら絶望先生』が挙がっています。 ◎クロスレビュー◎ 50・51頁で、冒頭のランキング1~5位までの5作品を、鈴木ドイツさん、ビビビの多根さん、ライダー赤堀さん、にゃんにゃん和智永さんの4人がクロスレビュー。コメントは本でご覧いただくとして、結果と絶望先生に関するコメントを以下にしておきます。 ========== 評者―『序』―『絶』―『電』―『天』―『☆』 鈴さん―8――9――9――7――7 始まってみれば、新房監督と久米田作品の相性のよさが尻上がりに増していった。最初から糸色先生と女生徒たちのハーレム構造をはっきり打ち出したのが功を奏し、この枠組みのなかでネタも活きた。『俗』はさらに強烈。 多さん―6――10――10――8――8 オーケンの主題歌や「戦後日本の自虐教育が生んだあだ花」とか「原作どおり」なきわどいネタに惚れっとするが、新房監督とシャフト培った技術の粋が(作画枚数を減らす方向でも)振りしぼられてることにも注目! 赤さん―8――8――?――9――5 原作の危ういネタのおもしろさはそのままに、より昭和レトロの雰囲気を強く打ち出した作品。そのビジュアルセンスと、1話中の圧倒的な情報量に脱帽。しかし、まあ、よくこの作品をアニメ化しようと思ったなあ。 和さん―10――9――8――7――7 アニメ化がネタだけでなく、こんなにレトロな美学に満ちあふれるなんて……。「萌え」が動物的だとしたら「惚れ」は文学的でしかも本気! だからヤンデレるのでしょうか? 「絶世美人」は映像とあわせて傑作です! ========== お二人が音楽についてコメントをしておられます。 ◎あの人に聞く! このアニメがすごい!2008◎ 絶望先生を挙げておられる方について、挙げた順位とコメントを引用させていただきます。 ・55頁 喜屋武ちあきさん(グラビアアイドル) 3位 『さよなら絶望先生』はファンを意識して作られ、アニメーションとしても前衛的で、実験アニメーションとして成功していると思います。 ・58頁 西村健太朗さん(読売ジャイアンツ投手) 3位 『さよなら絶望先生』はそもそも漫画のファン。久米田先生の世界が好きで、同じコンセプトの『かってに改蔵』も大好きな作品でした。 ・61頁 山本寛さん(アニメーション演出家) 4位 『さよなら絶望先生』はつくづくうらやましい。近年まれに見る原作とアニメ制作者との「幸福な結婚」。 ========== おお! まさか巨人軍のピッチャーの方の中に改蔵からの久米田先生のファンがいらっしゃるとは! また、山本寛さんのコメントが目を引きました。本当にそう思います。 ◎サルベージ座談会◎ 絶望先生の話題ではないのですが、69頁でシャフトさんの名前が出ています。 ========== 仲上(佳克さん) 丁寧なつくりといえば、『ef』。予想外の(笑)すばらしい演出! シャフトの底力を見たね。恋愛ものはアニメの出来がよくないと楽しめないから。 ========== 70頁から71頁にかけて絶望先生の話題が出ています。「見ても見なくてもいい」、つまり「『気合入れて』みなくてみイイ、『よい』アニメ」の話題が出たあとで: ========== 赤堀(卓士さん) 『絶望先生』も「見ても見なくてもイイ」アニメだよね。 (鈴木)ドイツ(さん) ネタの集合体なだけだからね(笑)。ぶっちゃけ。 仲上さん でもおもしろい。 ドイツさん おもしろいねえ~。ストーリーもないし、メディアじゃあんまり取りあげられてない印象があるけど、『絶望先生』が4位ってことは、見てる側としてはみんな『絶望先生』のおもしろさ・パワーみたいなものは感じてるんだろうな。 ========== 最後にドイツさんがおっしゃっておられる「メディアじゃあんまり取りあげられてない印象がある」は、まさにその通りでした。第1期では、有名・老舗アニメ雑誌から総スルーされたことは記憶に新しいです。 ◎最新版 アニメ業界地図◎ 99頁で、細かな職人芸がすごい! という項目で、シャフトさんが取り上げられています。キャッチコピーが「シュール&スタイリッシュ!」 コメントの末尾にこうあります。 ========== (略)実験的な作風が目を引くシャフト。彼ら「新・御三家」の今後に期待大だ。 ========== 註:他の2社は、京都アニメーションさんとユーフォーテーブルさんです。 ◎わたしのBEST5◎ 絶望先生を挙げておられる方について、挙げた順位と、絶望先生に関するコメントを引用させていただきます。 ・74頁 イオシスさん 3位 『さよなら絶望先生』はスタートから最後まで原作を壊さずファンの心を裏切らなかったと思います。 ・76頁 OE3さん 4位 (コメントはなし) ・77頁 オオタシンイチさん 4位 (コメントはなし) ・77頁 小黒祐一郎さん (順位はなし) 1話単位なら『さよなら絶望先生』の1話がよかった。 ・78頁 お茶の水女子大学漫画研究会さん 5位 『さよなら絶望先生』も、原作を生かしつつ、アニメにしかできない動きや、雰囲気が出せていたと思います。 ・81頁 静岡大学SF研究会 浜松支部さん 1位 1位、絶望した! 静岡で見られない作品の多さに絶望した!(一同) ・82頁 鈴木ドイツさん 2位 (コメントはなし) ・83頁 多根清史さん 1位 「桜の下で首吊り(失敗)」という原作から軸がぶれてない1位と、(略)のおかげで、次週が待ち遠しい下半期でした。 ・83頁 ツァイル・フォン・ウォルパーディンガーさん 1位 2007年は仕事面では絶望的な年であり、糸色望に共感を覚えたのが1位に選んだ理由である。ただし糸色は教員としてはちょっと頼りないと思われながらも、その生きざまで生徒を感化する優れた教師である。成果主義の旗のもと、こういった教師が現場から駆逐されつつあるのは残念である。 ・84頁 仲上佳克さん 4位 『さよなら絶望先生』はできれば長く続けてほしいけど、無理かなあ? ・84頁 二次元コスパさん 1位 『さよなら絶望先生』はビジュアルと音楽、両方でトリップできる作品でした。主題歌と映像が脳裏に焼きついて、何度も繰り返し聞いています。 ・85頁 西村大樹さん 1位 『さよなら絶望先生』は毎回感嘆の声をあげていました。 ・86頁 毬森あかるさん 5位 『さよなら絶望先生』の独特な美意識と毒気、(略)も好きです。 ・87頁 鷺宮町商工会さん 5位 (コメントはなし) ========== 最後の「鷺宮町商工会」さんにびっくり。そう、「らき☆すた」で一躍有名になった、あの町の方々です。小黒さんの「1話」という選択はなるほど、と思えます。あの話は本当によかった…… また、コスパさんがしっかり注目されているところが目を引きます。 ◎あの雑誌に聞く!◎ 絶望先生を挙げておられる雑誌について、挙げた順位と、絶望先生に関するコメントを引用させていただきます。 ・88頁 「オトナアニメ」さん 3位 1位、2位、3位に関しては順不同でもよい。 ・88頁 「日系エンタテインメント!」さん 5位 (コメントはなし) ========= 「オトナアニメ」の次号は5月予定だ、と、さらっと書いてありました。 ◎秋葉原・池袋 アニメ2大聖地 街頭インタビュー◎ ・90頁 秋葉原では、『さよなら絶望先生』は第7位(96点)でした。「ハヤテ」は9位(81点)。 ・91頁 池袋では、『さよなら絶望先生』は堂々の第1位(75点)! 乙女ロードに集う ◎アンケート 100人に聞きました!◎ ・92頁 大手リサーチ会社マクロウミル社の協力で行なわれたネット上のアンケートでは、『さよなら絶望先生』は第20位(20点)でした。「ハヤテ」は12位(27点)。 ◎大賞をネットで検索してみました!◎ ・93頁 作品名をGoogleで検索してみると、「さよなら絶望先生」は182万件。「関連検索」項目に、「俗、wiki、アニメ、元ネタ」と現れるのが、「ハヤテ」(785万件)と傾向が似ていると指摘されています。 また、Google翻訳BETAで『さよなら絶望先生』を英訳すると、"Goodbye teacher despair"になるとのこと。 「販売店別 アニメDVD売り上げランキング」、「20代の新鋭筆者が斬る! 新感覚アニメ進化論」、「アニメジャンル別ガイド」には絶望先生の登場はなし。 ◎このアニメがすごい!2008 ノミネート作品リスト◎ 『さよなら絶望先生』(120頁)を含む、全237作品がリストアップされています。 ◎おわりに◎ 126頁で多根清史さんが絶望先生に触れている箇所を引用します。アニメを「漫画読み」のテンポに寄り添わせて成功した作品について触れた後の文脈です。 ========== そして、『さよなら絶望先生』=新房監督+シャフトのコンビは、また角度の異なるアプローチをとった。わざとアニメ化に背を向けるような危険ネタを連発した。「原作どおり」も、すでに冒険といえば冒険。そこに原作のアレンジというより、アニメならではの「原作の延長」をつけたした。ネットアイドルの御輿をかつぐ話に割り箸アニメ(一枚絵を割り箸の先につけて動かす)を使って「お御輿感」を増したりとか。 ========== 「アニメならではの『原作の延長』をつけたした」に同感です。成功している部分もあればそうでない部分もあったのは後に新房監督もインタビューで何度か発言しておられました。 以上、『このアニメがすごい! 2008』(宝島社、500円)の絶望先生に関する部分だけ紹介させていただきました。ご覧のように、かなり多くの部分で言及されています。書内のコメントに共感する部分も反発する部分もあると思います。まずは現物を一度手にしてみる事をお勧めします。また、こういう類の本は、後になって入手しようとするとえらく苦労するのが常なので、500円が簡単に支出できる方は、思い切って今買われた方がいいかと。
by herolynQ
| 2008-04-19 03:58
| 「さよなら絶望先生」アニメ関連
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